2014年9月2日火曜日

ベートーヴェン:ピアノソナタ第31番 作品110

Klaviersonate Nr. 31 As-dur op. 110
Ludwig van Beethoven
Henle, G. Verlag
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 いいですよね、この曲

  ベートーヴェンピアノソナタ後期の傑作軍の中でも、最もドラマに富んだ、そして上り詰め行くところまで行ってきれいにしめられる。それでいて、全32曲中でも指折りの抒情的な音楽でもある。要するにベートーヴェンのピアノソナタの総決算ともいうべき傑作中の傑作ということで、私は大好きなわけですが、今回は楽譜がどうなっているのかが気になって、ヘンレ版の分売を取り寄せてみました。楽譜はタダで手に入るのですが、手の込んだものがほしくなるものです。校訂報告なし、英独仏語の脚注であとはすべて音符という編集になっております。脚注を見てみると、 「自筆譜や初版譜と見比べたが異動がある。いろいろ考えたが結果的にこの音符が妥当のように思われる」と言う書き方がなされているので、自筆譜や初版譜を尊重している姿勢がうかがえます。

 もっとも、最近のインターネットの普及によってこの曲の初版譜を見ることができますし、シェンカーという有名な音楽学者の校訂譜(校訂報告など、文字による解説はない)なども見ることができます。そういうものと見比べてみるのも興味深いことでしょう。ちなみに、初版譜(たぶん、フランスの初版譜)の第三楽章で旋律が登場するところには、「嘆きの歌」という名称は付されていません。








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